アップデートの注目点
大量のARAM調整
前パッチに引き続き、
大量にARAM調整が行われている。
ナーフ組には13.14で上がったばかりのチャンピオンも多く存在し、
以前の調整基準とは変わりつつあることが伺い知れる。
ARAMの調整チームに新しいリーダーが入ったとの情報があり、
そのRioterの方針と考えられる。
タリヤのバフ
Qのダメージが上昇、
Eのクールダウンが序盤で減少。
ジャングル向けのQがスプラッシュダメージ化した変更から、
タリヤはARAMで好成績を残し続けていた。
今回はダメージの軸であるQと、
AoEで強力なEに対してのバフ。
TierS入りが確実視されるようなバフ内容で、
今パッチの注目株。
ARAMのチャンピオン調整への変更
バフ
- ヘカリム:被ダメージ 95% ⇒ 被ダメージ 90%
- ダリウス:与ダメージ 100% ⇒ 与ダメージ 105%
- ルシアン:スキルヘイスト 0 ⇒ スキルヘイスト 10
- アムム:被ダメージ 105% ⇒ 被ダメージ 100%
- コーキ:スキルヘイスト 0 ⇒ スキルヘイスト 10
- パンテオン:与ダメージ 100% ⇒ 与ダメージ 105%
要注意はヘカリムとパンテオン。
何度か触れているように、
ヘカリムは正しいビルドであればずっと高勝率。
- ミシック
- マナムネ
- ラヴァナスハイドラ
このビルドパスを使う場合に限ってOP。
ミシックはドラクサー/ディヴァイン/ジャックショーの3択も選べる。
相手に合わせてダメージか耐久力かでトレードオフできる
フレックス性すら備えている。
パンテオンもマナムネを採用するという
この手の脅威ファイターに共通するポイントさえ押さえれば
キャリーは容易い。
プレスアタックと征服者はどちらも利用可能だが、
このダメージ量なら征服者でも足りてしまうか。
最近の脅威アイテムバフの流れにも合っている。
プローラークロウを完全に使いこなす
数少ないチャンピオン。
ナーフ
- リサンドラ:被ダメージ 100% ⇒ 被ダメージ 105%
- エイトロックス:被ダメージ 95% ⇒ 被ダメージ 100%
- シンジド:被ダメージ 105% ⇒ 被ダメージ 110%
- ティーモ:与ダメージ 90% ⇒ 与ダメージ 85%
- ザイラ:スキルヘイスト 0 ⇒ スキルヘイスト -20
- ナサス:与ダメージ 95% ⇒ 与ダメージ 90%
- リリア:被ダメージ 105% ⇒ 被ダメージ 110%
- スウェイン:体力回復量 90% ⇒ 体力回復量 80%
- パイク:被ダメージ 90% ⇒ 被ダメージ 95%
基本的には13.14のOPチャンピオンが順当にナーフされた形だが、
ティーモとパイクだけは本当に恣意的な調整。
この2チャンピオンが
いかに海外コミュニティ及びRioterに嫌われているかということが
如実にわかるナーフ内容。
統計上はナーフが必要な状態では全くなかった。
数ある試合の中で稀に遭遇する、
ワンプレーの印象強さによってナーフされているものと思われる。
個人的には、ザイラを与ダメナーフではなく
スキルヘイストナーフにした点は評価したい。
これならまだ戦う余地がある。
バグ修正
- ガングプランクが自動でシルバーサーペントを獲得していなかった不具合を修正
仕様変更かと思っていたが、バグだった模様。
こういった仕様はツールチップに書いていないものが多く、
突然消えると仕様なのかバグなのか分かりづらい。
パッチ13.15のARAM的寸評
エイトロックス
Q - ダーキンブレード
最初の発動のダメージ:10/25/40/55/70(+攻撃力の60/70/80/90/100%) ⇒ 10/25/40/55/70(+攻撃力の60/67.5/75/82.5/90%)(注:以前と同様に、Qの2回目の発動はダメージが25%増加し、3回目の発動はダメージが50%増加します)
Qのダメージが減少。
流石にバフしすぎた。
ただ、これでもARAMでは強いだろう。
13.13の与ダメ105%バフが効いている。
ケイトリン
固有スキル - ヘッドショット
クリティカル率の係数:1.2 ⇒ 1.3(注:クリティカル率100%で基本ダメージが27増加する計算になります)
R - ブルズアイ
クリティカル率のダメージ反映率:クリティカル率10%ごとに2.5%の追加ダメージ ⇒ クリティカル率10%ごとに3.5%の追加ダメージ
固有スキルのクリティカル率の反映率が上昇。
Rのクリティカル率に応じた追加ダメージが増加。
クリティカルレシオ増加。
こちらもエイトロックス同様13.13で
与ダメ5%バフを受けており、合わせて強力だ。
カミール
基本ステータス
レベルアップごとの攻撃力:3.5 ⇒ 3.8
R - ヘクステック・アルティメイタム
通常攻撃ごとの基本追加魔法ダメージ:5/10/15 ⇒ 20/30/40
レベルアップごとの攻撃力が増加。
Rの通常攻撃時ダメージが増加。
Rのダメージもかなりのものだが、
基礎ADの強化がシーンに嬉しい。
Qによってシーンが確定ダメージ変換されるため、
基礎ADの増加が確定ダメージの増加に繋がる。
特にディヴァインサンダラーを持った際は
サステインも補われて止まらない。
グウェン
基本ステータス
5秒ごとの体力自動回復:8.5 ⇒ 9
W - 聖なる霧
物理防御と魔法防御の増加量:17/19/21/23/25(+魔力の7%) ⇒ 22/24/26/28/30(+魔力の7%)
基本体力自動回復が上昇。
Wの物理防御と魔法防御の増加量が上昇。
Wの増加防御は集団戦というよりはトレード向きで、
ARAMに大きく作用する変更とはいえない。
とはいえ、与ダメかサステインさえ強化されれば
いつでも暴れる準備ができている。
アイバーン
基本ステータス
魔法防御:32(+チャンピオンレベル1ごとに2.05) ⇒ 30(+チャンピオンレベル1ごとに1.3)(注:これは一般的な遠隔攻撃チャンピオンと同等の値です)
W - シゲミヅクリ
味方の通常攻撃時ダメージ:5/7.5/10/12.5/15(+アイバーンの魔力の10%) ⇒ 10/15/20/25/30(+アイバーンの魔力の10%)
E - タネバクダン
シールド耐久値:80/115/150/185/220(+魔力の75%) ⇒ 85/125/165/205/245(+魔力の50%)(注:これはアイバーンが魔力を20/40/60/80/100獲得するまでは強化になります)
R - デイジー!
持続時間:60秒 ⇒ 45秒
物理防御と魔法防御:20/50/100(+魔力の5%) ⇒ 30~90(チャンピオンレベル6~18)
体力:1300/2600/3900(+魔力の50%) ⇒ 1000~4400(チャンピオンレベル6~18、伸び幅は変動)(+魔力の50%)(注:耐久力が約5%低下した計算になります)
デイジーの通常攻撃ダメージ:70/100/130(+魔力の30%) ⇒ 70/100/130(+魔力の15%)(注:最後の衝撃波ダメージは変更なし)
- 基礎MRが大幅に低下
- WのOHE基礎ダメージ増加(倍増)
- Eのシールド耐久基礎値が増加、APレシオ低下
- Rの全体的な性能が低下
要点はこの辺り。
ARAMでのエンチャンター性能はEが担っており、
その点で言えばレシオのナーフは刺さる。
ただし、
- Eが2回付与される
- CDが短く、無限シールドが容易
- スロウ+ダメージも付いている
こういったパワーの根幹は据え置きであり、
強力なエンチャンターとしての立ち位置は変わらないだろう。
Rはある程度ARAMでも使えるパワーを得ていただけに
ナーフは残念。
Wが補填されたので納得するほかない。
カイ=サ
基本ステータス
基本体力:670 ⇒ 640
Q - イカシアの雨
ミサイル1発あたりのダメージ:40/55/70/85/100(+増加攻撃力の50%)(+魔力の30%) ⇒ 40/55/70/85/100(+増加攻撃力の50%)(+魔力の20%)
単体対象への最大ダメージ(進化前):90/123.75/157.5/191.25/225(+増加攻撃力の112.5%)(+魔力の67.5%) ⇒ 90/123.75/157.5/191.25/225(+増加攻撃力の112.5%)(+魔力の45%)
単体対象への最大ダメージ(進化後):150/206.25/262.5/318.75/375(+増加攻撃力の187.5%)(+魔力の112.5%) ⇒ 150/206.25/262.5/318.75/375(+増加攻撃力の187.5%)(+魔力の75%)
W - ヴォイドシーカー
進化後のクールダウン短縮:77% ⇒ 75%(注:これは命中時のクールダウンが8.7%延びた計算になります)
基本体力が減少。
Qのダメージが減少。
Wのクールダウンが延長。
QはAPレシオ減少、
WはCD短縮量が減少しており
APビルドへのナーフ。
つまり、ARAMでは大打撃。
一時期のようなほぼ使えない状態ではないにしろ、
着実にパワーダウンさせられている。
マオカイ
Q - 茨打ち
モンスターへの追加ダメージ:100/120/140/160/180 ⇒ 80/100/120/140/160
ARAMでは関係なし。
ナミ
固有スキル - さざなみの後押し
増加移動速度:90(+魔力の20%) ⇒ 100(+魔力の25%)
Q - 水の牢獄
魔法ダメージ:75/130/185/240/295(+魔力の50%) ⇒ 90/145/200/255/310(+魔力の50%)
固有スキルの増加移動速度が上昇。
Qの基本ダメージが増加。
パッシブの増加MSバフはかなり良いバフであり、
ナミの集団戦補助性能を大幅に高める。
APレシオも増えているのがキモだ。
R一つで集団戦が大きく変わる可能性が高まっており、
かといって壊れすぎてもいない素晴らしいバフ。
レル
固有スキル - 革新の鬨
ポイントは一貫性:すべてのスキルと通常攻撃が、最初にダメージを適用してから、固有スキルの効果を適用するように(注:これまでQ、W2、Rは固有スキル適用後にダメージを適用していましたが、Eと通常攻撃はこの順番が逆でした)
Q - 破鋼撃
Qと「フラッシュ」のインタラクション:Qは「フラッシュ」後も最初に狙っていた位置を狙う ⇒ Qは「フラッシュ」後に絶対方向を維持する(注:これでより直感的になり、意図した通りに反応していると感じられるようになるでしょう)
W - フェロマンシー:騎馬
QoLの変更:対象をロックオンすると、投げ飛ばす前のダッシュ速度が増加(注:これで一部の不具合が解消されるだけでなく、スキルの素早さや反応性が高くなったと感じられるでしょう)
モンスターに対する「騎馬」の挙動:「W - フェロマンシー:騎馬」がエピックモンスターに追加ダメージを適用していなかった不具合を修正
QoLアップデート。
- パッシブがややナーフ
- フラッシュQが狙いやすくなった
- Wは発動速度がわずかにバフ
フラッシュQが狙いやすくなったのは嬉しい。
もう背中側にQは出ない。
パッシブは全てダメージ後に適用されるようになり
こちらはややナーフだが、大勢には影響しない。
セジュアニ
W - 氷河の怒り
発動1回目のダメージ:20/25/30/35/40(+魔力の20%)(+最大体力の2%) ⇒ 10/15/20/25/30(+魔力の20%)(+最大体力の2%)
発動2回目のダメージ:30/70/110/150/190(+魔力の60%)(+最大体力の6%) ⇒ 20/60/100/140/180(+魔力の60%)(+最大体力の6%)
Wの基本ダメージが減少。
1周目のジャングルスピードを落とす調整。
ARAMには影響なし。
シヴァーナ
基本ステータス
レベルアップごとの攻撃力:レベルごとに3.4 ⇒ レベルごとに3
レベルアップごとの体力:レベルごとに109 ⇒ レベルごとに104
レベルアップごとの攻撃力とレベルアップごとの体力が減少。
体力は少し痛いが、
APビルドなら問題ない。
タリヤ
Q - スレッドボレー
魔法ダメージ:45/65/85/105/125(+魔力の50%) ⇒ 50/70/90/110/130(+魔力の50%)
E - アンレイベルアース
クールダウン:18/17/16/15/14秒 ⇒ 16/15.5/15/14.5/14秒
モンスターに対するダメージ補正:150% ⇒ 175%
Qのダメージが増加。
Eのクールダウンが低スキルレベルで短縮、
モンスターに対するダメージが増加。
Qのダメージは1Hit目のものであり、
2発目以降は20/28/35/44/52。
最大ダメージは117~325から130~338へとバフ。
Eの序盤CD減少も2秒と幅が大きく嬉しい。
長射程のDPSメイジとしてARAM適正が高いタリヤだが、
更にバフを受けてしまった。
勝率上昇間違いなし。
ヤスオ
固有スキル - 浪人道
シールド耐久値:125~600(チャンピオンレベルに応じて) ⇒ 125~600(伸び率が基本ステータスのスケーリングと一致するように)
固有スキルのシールドのスケーリングを調整。
1レベルごとのなだらかなスケーリングとなり、
ゲーム中盤でのシールドが向上した。
シールドが早期に得られるということでバフ寄りの調整。
ヨネ
W - 霊断刀
シールド耐久値:45~65(チャンピオンレベルに応じて)(+増加攻撃力の65%) ⇒ 60~80(チャンピオンレベルに応じて)(+増加攻撃力の65%)
Wのシールド耐久値が増加。
当たった敵チャンピオン数に応じて耐久値が向上するため、
数値以上のバフではある。
が、それを加味してもやや味付けが薄いか。
ペットの耐久力低下
ペットに対するスマイトのダメージが低下したため、
"埋め合わせ"としてペットの耐久力が減少した。
代わりに、スケーリングはなだらかになった。
アニー
R - やっちゃえ!ティバーズ!
物理防御と魔法防御:30/60/90(+魔力の5%) ⇒ 30~90(チャンピオンレベル6~18)
体力:1300/2200/3100(+魔力の75%) ⇒ 1150~3500(+魔力の50%)(チャンピオンレベル6~18、伸び幅は変動)(注:これは耐久力が約5~10%低下した計算になります)
APレシオが減少し、
体力がレベルスケールに。
レベル依存になったのは歓迎したいが、
APレシオのナーフは痛い。
ただ、ティバーズは以前のバフでかなり固くなっていたため
この程度なら我慢できるか。
体力のAPレシオが50%も残っただけまだ良いだろう。
ARAMアニーはEのシールドがOP要因なので
まだまだ戦える。
ハイマーディンガー
R - H-28Q超絶砲
砲台の体力:850~1450(チャンピオンレベルに応じて)(+魔力の25~200%(チャンピオンレベルに応じて)) ⇒ 725~1525(チャンピオンレベルに応じて)(+魔力の50%)
砲台の物理防御:10~80(チャンピオンレベルに応じて) ⇒ 30~90(チャンピオンレベルに応じて)
砲台の魔法防御:25~65(チャンピオンレベルに応じて) ⇒ 30~90(チャンピオンレベルに応じて)
Rタレットの耐久力が低下。
体力のAPレシオがかなり削られてしまった。
ARAMではREが多用されるとはいえ、
リード時の選択肢としてのRQ弱体化は痛い。
ヨリック
R - 嘆きの墓標
NEW逆襲の乙女:「霧の乙女」の体力が毎秒2.5回復するように
NEW「霧の乙女」の物理防御と魔法防御:0 ⇒ 10~50(チャンピオンレベル6~18、伸び幅は変動)
体力:350/1100/3300(+ヨリックの最大体力の75%) ⇒ 400~1650(チャンピオンレベル6~18、伸び幅は変動)(+ヨリックの最大体力の60%)
Rの耐久力を調整。
今回一番マシなのがヨリック。
基礎体力こそかなり削られてしまったが、
物理防御と魔法防御が追加された上
体力自動回復まで獲得した。
ARAMではディヴァインサンダラーによって
安定した成績を残すヨリックだが、
絶望的に人気がない。
ピック率ワースト常連。
ARAMでも、ソロキューとやることが同じでパッとしないことが原因か。
ナサスのスタック倍加のような下駄もない。
アイテム
ナイトハーベスター
「ソウルレンド」の発動条件:敵チャンピオンにダメージを与えると発動 ⇒ 敵チャンピオンに通常攻撃、スキル、またはペットでダメージを与えると発動(注:アイテムのダメージでは「ナイト ハーベスター」を発動できなくなります)
スタティックシヴでナイトハーベスターが発動できなくなった。
といっても、APレシオ30%の時点で運用はかなり厳しかった。
ベイガー、TFの終盤ですら既に高勝率アイテムではなくなっていた。
ルーン
グレイシャルオーグメント
氷のゾーンのスロウ効果:30%(+魔力100ごとに3%)(+増加攻撃力100ごとに4%)(+回復およびシールド量10%ごとに9%) ⇒
20%(+魔力100ごとに6%)(+増加攻撃力100ごとに7%)(+回復およびシールド量10%ごとに9%)
スロウの基礎値が低下し、
APレシオとADレシオが増加。
タンクサポートにとってはナーフで、
メイジにとってはバフ。
ジャンナには嬉しい。
帝国の司令トランドルは涙。
まとめ
- ARAM調整が大量で、メタ上位は変動必至
- タリヤ、パンテオン、ヘカリムに注意
- ティーモとパイクは本当に嫌われている
激しいARAM調整が行われており、
上位から引きずり降ろされるチャンピオンが多数。
ナーフを逃れた上位チャンピオンもいるため、
彼らはOPとして残ることになるだろう。
バフ組ではタリヤ、パンテオン、ヘカリム。
特にパンテオンとヘカリムは独特なビルドであり
ARAMへの理解度が問われる。
ティーモとパイクは残念。