アップデートの注目点
ADCへの全体的なナーフ
- リーサルテンポ
- レジェンド:血脈
- ブラッドサースター
- ナヴォリクイックブレード
これらが全てナーフされる。
いずれもADCが広く利用している要素で、
ロール全体のパワーダウンは避けられない。
ARAM上位にレイトキャリー代表として
ゼリやジンクスが食い込んできていたが、
やや逆風になる。
リーサルテンポのナーフ
遠隔攻撃チャンピオンの増加攻撃速度:30%~54%(チャンピオンレベル12で最大) ⇒ 24%~54%(チャンピオンレベル18で最大)
リーサルテンポの増加攻撃速度がナーフ。
序盤の攻撃速度自体も下がったが、
最大効果がLv12からLv18まで後退したのが痛い。
レベル12までの段階で
増加ASは約77~88%程度にナーフされた。
レベル14辺りから改善し始め、
レベル18で元に戻る。
詳細は後述。
ADCがレイトキャリーするなら
コレしかないルーンなので、
ナーフ後でもARAMで選ばれることは多いはず。
最大スタック時のAS上限の突破と
射程の増加効果は唯一無二。
が、有力な第二候補があるADCでは
リーサルテンポ以外の検討も行われる可能性がある。
ガリオのバフ
Wのダメージ軽減率がバフ、
EのCD短縮率がバフ。
ARAMに効きそうなバフが入った。
ダメージ軽減率の基礎値もMRレシオも増加し、
Wの硬さがかなり増した。
魔法・物理ダメージ両方の軽減率が上がっており、
試合を問わず活躍できる要素になっている。
APビルドがイマイチなのは変わりないが、
主にジャックショーのタンクビルドでは
ARAM上位に入る可能性がある。
ARAMのチャンピオン調整への変更
パッチ13.6では不必要な補正を整理すべく、強いチャンピオンと弱いチャンピオンの補正幅を縮小しています。また、現状では試合が長くなりすぎているため、タワーの耐久力を低下させました。
バフ
- コーキ:被ダメージ:100% ⇒ 95%
- マオカイ:被ダメージ:110% ⇒ 105%
- ゼラス:被ダメージ:105% ⇒ 100%
コーキ、ゼラスは納得感のあるバフ。
特にゼラスはポーク軽減システム導入から
どうしようもない状況が続いている。
コーキはレイトキャリーとして頭角を現しそうだ。
メタにも合っており、個人的に最近の注目株。
マオカイはチャンピオン勝率こそ悪いが、
タンクビルドに限って言えば平均的な勝率だった。
マオカイは集団戦で非常に強いチャンピオンで、
少しナーフを緩めるとすぐにARAMOPになる。
この成績でバフが必要だったのかはやや疑問。
ナーフ
- アニー:被ダメージ:100% ⇒ 105%
- アジール:与ダメージ:110% ⇒ 105%
- ダイアナ:被ダメージ:95% ⇒ 100%
- ジャーヴァンⅣ:与ダメージ:105% ⇒ 100%
- カイ=サ:与ダメージ:105% ⇒ 100%
- マスター・イー:与ダメージ:105% ⇒ 100%
アニー、マスタ・イー、
ジャーヴァンⅣ、カイ=サ辺りは納得。
ダイアナも悪魔の抱擁を積むタンクビルドが強かった。
アジールはかなり意外。
確かに13.5で強くなったが、
OPというにはやや足りない。
何よりまだ1パッチしか経っていない。
ナッシャーの変更を加味したのかもしれないが、
納得感は薄い。
ベイガー、ブラッドミア、シェンの方が
勝率が高く、そして長く暴れている。
タワーへの変更
- タワーの初期物理防御&魔法防御:75 ⇒ 60
ゲーム時間が伸びすぎたということで、
タワーの防御が調整。
ややレイトキャリー偏重のメタが抑制される。
が、初期防御ということは
最終的に96まで増加する点は変わらないはず。
8分で96まで増加するなら、
そう大きく影響する部分でも無さそうだ。
パッチ13.6のARAM的寸評
ミリオ
WがAoEで回復&射程増加を行うスキルで、
ARAM適正は高そうに見える。
RによるAoEのCC解除も
一部の強力なRに対するカウンターになり、
集団戦で大きく役立ちそうだ。
パッシブが味方に追加ダメージを与える点も良く、
構成次第ではダメージにも貢献できそう。
要警戒のサポート。
アッシュ
固有スキル - フロストショット
スロウ効果を与えた敵に対するダメージ:110%(+クリティカル率の75%) ⇒ 115%(+クリティカル率の75%)
パッシブの追加ダメージが増加。
アッシュの基本的なパワーソースである
スロウが掛かった敵へのダメージ増加。
IEはクリティカルレシオの75%を110%にする効果で、
今回のバフには関わってこない。
アッシュ本体がどうバフされても
まだARAMでは帝国ビルドだろう。
与ダメージ-15%のナーフがある限り
純粋なダメージ重視のADCビルドには難がある。
オレリオン・ソル
E - 特異点
クールダウン:12/11.5/11/10.5/10秒 ⇒ スキルレベルにかかわらず12秒
R - 星の邂逅 / 崩れ落つ天穹
「崩れ落つ天穹」に必要な「星屑」の数:75 ⇒ 100
「星の邂逅」のスタン効果時間:1.25秒 ⇒ 1秒
「星の邂逅」の発動時の射程:1250 ⇒ 1100
「崩れ落つ天穹」のノックアップ効果時間:1.25秒 ⇒ 1秒
「崩れ落つ天穹」の発動時の射程:1250 ⇒ 1100
EのCDがナーフ。
Rが全体的にナーフ。
星屑を集めるメインスキルである
EのCDが伸びたのはスタックに悪影響。
更にRの性能も全面的にナーフ。
集団戦の核になるスキルだけに痛い。
TierSからの陥落は間違いない。
無限スタックのチャンピオンは
スーパーレイトでの最終的なキャリーがほぼ約束されている。
個人的にはTierB前後でも妥当だと感じる。
ドクター・ムンド
基本ステータス
基本体力自動回復:6.5 ⇒ 7
レベルアップごとの体力自動回復:0.55 ⇒ 0.5
W - 心臓ビリビリ
再発動タイマー:1秒 ⇒ 0.5秒
E - 野蛮な痛み
ジャングルモンスターに対するダメージ:150% ⇒ 200%
ステータスが調整。
Wの再発動タイマー短縮。
Eのジャングル追加ダメージ上昇。
ARAM的にはWの分でほんの僅かにバフ。
ガリオ
W - デュランドの守り
魔法ダメージ軽減率:20/25/30/35/40%(+増加魔法防御100ごとに8%)(+魔力の5%) ⇒ 25/30/35/40/45%(+増加魔法防御100ごとに12%)(+魔力の5%)
物理ダメージ軽減率:10/12.5/15/17.5/20%(+増加魔法防御100ごとに4%)(+魔力の2.5%) ⇒ 12.5/15/17.5/20/22.5%(+増加魔法防御100ごとに6%)(+魔力の2.5%)
E - 正義の鉄拳
クールダウン:12/11/10/9/8秒 ⇒ 11/10/9/8/7秒
Wのダメージ軽減率がバフ。
EのCDがバフ。
Wのダメージ軽減率が増加した。
基礎値もレシオも上昇。
MR:(+増加魔法防御100ごとに8%)→(+増加魔法防御100ごとに12%)
AR:(+増加魔法防御100ごとに4%)→(+増加魔法防御100ごとに6%)
ガリオのタンク能力を支えるスキルで、
かなりのパワー向上が予想される。
EのCDバフもフラット1秒と強い内容。
元々集団戦に強いタイプで、
現在のARAMに向いているタンク。
メイジが多い環境にも合っている。
TierS-程度を予想。
タロン
基本ステータス
マナ:377 ⇒ 400
固有スキル - 血塗られし慈悲
ダメージ:75~255(チャンピオンレベルに応じて)(+増加攻撃力の200%) ⇒ 80~280(チャンピオンレベルに応じて)(+増加攻撃力の210%)
W - 飛燕手裏剣
マナコスト:55/60/65/70/75 ⇒ 50/55/60/65/70
マナ増加。
パッシブの基本ダメージとADレシオがバフ。
Wのマナコストがバフ。
パッシブのダメージ増加はなかなかの数値だが、
絶望的にARAM適正が低い。
元が弱すぎるためTierB~Cが関の山だろうが、
最底辺からは脱出しそうだ。
ヴェイン
固有スキル - ナイトハンター
増加移動速度:30 ⇒ 45
Q - タンブル
追加物理ダメージ:攻撃力の60/65/70/75/80% ⇒ 攻撃力の75/85/95/105/115%
通常攻撃強化時間:7秒 ⇒ 3秒
W - シルバーボルト
最大体力に対するダメージ率:対象の最大体力の4/6/8/10/12% ⇒ 対象の最大体力の6/7/8/9/10%
パッシブのMS増加がバフ。
QのADレシオがバフ、効果時間がナーフ。
Wのダメージが調整。
パッシブのMS増加は純粋に強い。
ARAMでは目の前に敵がいるため、
ほぼ全ての時間帯で発動している。
QのADレシオ増加はかなり数値が高く、
タイタンハイドラ系ビルドで活用できる可能性がある。
Wは序盤で強く、終盤で弱くなった。
ARAM的にはすぐにレベル5になるスキルで
この点はしっかりめのナーフ。
総合して、
MSでプレイ難易度が下がった代わりに
最終的なキャリー力はやや抑制された。
ベイガー
基本ステータス
基本体力:575 ⇒ 550
基本物理防御:21 ⇒ 18
W - ダークマター
魔法ダメージ:100/150/200/250/300(+魔力の100%) ⇒ 85/140/195/250/305(+魔力の100%)
ステータスがナーフ。
Wの序盤ダメージがナーフ。
序盤のレーン戦を抑える目的で、
ARAM的にはほとんど影響しない内容。
こちらの調整があるお陰で
ARAM調整のナーフを免れたと思われるが、
明らかに足りない。
13.6でもまだまだベイガーはOPだろう。
ユーミ
Q - きまぐれミサイル
クールダウン:7.5/7.25/7/6.75/6.5/6.25秒 ⇒ スキルレベルにかかわらず6.5秒
マナコスト:50/55/60/65/70/75 ⇒ 50/60/70/80/90/100
くっついていない場合のミサイルの速度:1000 ⇒ 850
強化時のミサイルの速度:1900 ⇒ 1650
最大射程(真っすぐ飛んだ場合):2000 ⇒ 1725
R - ファイナルチャプター
NEW余剰回復のシールド持続時間:3秒 ⇒ 1.5秒(注:シールドはスキルの効果時間(3.5秒)いっぱいまで持続し、さらにそこからこの時間持続します)
削除「ベストフレンド」ボーナスの増加防御力:物理防御と魔法防御が20/40/60(+魔力の10%)増加 ⇒ 削除
Qがナーフ。
Rの余剰シールドがナーフ、防御増加が削除。
Qの速度、射程、マナコストがナーフ。
CDは6.5秒固定になり、
Q上げのパワーが下がった。
E上げを検討した方が良さそうだ。
Rの防御増加は明らかにやり過ぎだったが、
削除まで必要だったかは微妙。
全体的なパワーは明らかにナーフだが、
これでも強い試合は強いだろう。
TierB前後を予想。
アイテム
ブラッドサースター
シールド:180~450(チャンピオンレベル9まで180、その後はチャンピオンレベルが上がるごとに+30) ⇒ 100~400(チャンピオンレベル8まで100、その後はチャンピオンレベルが上がるごとに+30)
シールド量が減少。
かなり強かったため納得。
ARAMではミニオンからのライフスティール調整があり
統計上はそこまで暴れてはいなかった。
ミニオンに対するライフスティール効率: 60%
が、
初手で選べるドレイヴン、アフェリオス、サミーラ等が
オーバーヒールと合わせるビルドはARAMでも隠れOPだった。
極一部のプレイヤーしか使っていなかったが、
最序盤からスノーボールする為に強すぎるビルドだった。
ナッシャートゥース
トータルコスト:3000 ⇒ 3200
レシピ:ブラスティング ワンド + リカーブ ボウ + 増魔の書 ⇒ ブラスティング ワンド + リカーブ ボウ + フィンディッシュの古書
スキルヘイスト:+0 ⇒ +15
ほとんどアジールのための変更。
1コアで買えるように、とのことだが
ARAMアジールはAS無しで戦えている現状がある。
ARAMのアジールはQ>AAのポークが強く、
ビルドもミシック>シャドウフレイム>ラバドン。
アイテムとしては決して悪くなく、
マナ問題は冷静沈着で解決できなくもないため
リーサルテンポか征服者+冷静沈着と合わせて
活路が見出せるかもしれない。
ナヴォリクイックブレード
通常攻撃によるクールダウン短縮:残りクールダウンの15% ⇒ 残りクールダウンの12%
CD短縮量がナーフ。
ユーティリティ向けの選択肢として調整したいなら、
CD短縮量はむしろ据え置きで
スキルダメージ増加量かADを抑えるべきだと感じる。
結果的に、パワーの重要部分が消えていないため
選ぶADCは変わらないだろう。
ルーン
レジェンド:血脈
スタックごとの増加ライフスティール:0.4% ⇒ 0.35%
15スタック時の最大体力:100 ⇒ 85
ADCはほぼコレ一択だったため納得。
HP100増加はあまりにも強すぎた。
ライフスティールは15スタックで
6%→5.25%にナーフ。
現在のADCはほぼ全員選ぶルーンなので、
ADCというロール全体にとってのナーフ。
とはいえ、迅速が勝るほどかというと微妙。
ライフスティール5.25%も、
HP85もまだ充分強い。
リーサルテンポ
遠隔攻撃チャンピオンの増加攻撃速度:30%~54%(チャンピオンレベル12で最大) ⇒ 24%~54%(チャンピオンレベル18で最大)
序盤の攻撃速度がナーフ。
最終的な割合は据え置きだが、
最大値がLv12→Lv18と大きく後退させられた。
ASの上限を超える効果と
射程が伸びる効果もパワーの核にあるとはいえ
かなり明確なナーフ。
最大スタック時の攻撃速度が以下。
レベル | 13.5 | 13.6 | パッチ間の差 |
---|---|---|---|
1 | 30 | 24 | 80% |
2 | 30 | 25.8 | 86% |
3 | 36 | 27.6 | 77% |
4 | 36 | 29.4 | 82% |
5 | 36 | 31.2 | 87% |
6 | 42 | 33 | 79% |
7 | 42 | 34.8 | 83% |
8 | 42 | 36.6 | 87% |
9 | 48 | 38.4 | 80% |
10 | 48 | 40.2 | 84% |
11 | 48 | 42 | 88% |
12 | 54 | 43.8 | 81% |
13 | 54 | 45.6 | 84% |
14 | 54 | 47.4 | 88% |
15 | 54 | 49.2 | 91% |
16 | 54 | 51 | 94% |
17 | 54 | 52.8 | 98% |
18 | 54 | 54 | 100% |
Lv12で最大54%だったASが、
今後はLv12で最大43.8%になる。
序盤からの積極的なスノーボールではなく、
レイトキャリーを軸に考える
ARAMのADCでは採用が多いルーン。
ジンクス、ゼリなどのハードキャリーはまだ選ぶはずだが、
アフェリオスの征服者のように
有力な第二候補があるADCでは
リーサルテンポを外すことも考えられる。
まとめ
- ADCは全体的にナーフ
- ミリオとガリオに注目
- タワー変更による試合時間の変化にも念のため注意
ADCとARAM調整組のパワーダウンが主になるパッチ。
ベイガー、ケイル、セナなどのレイトキャリーは
引き続きOPに君臨するだろう。
バフで上がってきそうなのはガリオと、
強いて言えばマオカイか。
ARAM調整が頻繁に入るのは良いが
やはり基準がやや曖昧な点が気がかりだ。