一部チャンピオンで見られる
オフメタビルドについて。
フロストファイア+悪魔の抱擁にはシナジーがあり、
サンファイア+悪魔の抱擁にはシナジーがない。
APアサシンのフロストファイア
少し前にも記事にしたが、
ARAMのエコーはフロストファイアビルドで
高い勝率を残している。
ビルドの概要を説明すると、
- 集団戦を耐え抜くHPと防御を確保する
- アサシンとしての機動力で飛び込む
- 基礎ダメージと悪魔の抱擁でジワジワダメージを出す
この3点が軸になるオフメタビルド。
なぜフロストファイア?
フロストファイアを選ぶ理由は、
フロストファイアのAAに追加される範囲ダメージで
悪魔の抱擁の炎上ダメージがAoE起動するため。
バミシンダーの毎秒ダメージ(猛火)では
悪魔の抱擁は起動しないが、
AA時のスロウフィールドに伴う
AoEダメージでは起動する。
悪魔の抱擁の炎上ダメージが
起動するか否かの一覧が以下。
ミシック | 悪魔の抱擁 | 備考 |
---|---|---|
フロストファイアガントレット | 起動する (AA追加ダメージ) | 猛火では起動しない |
ターボケミタンク | 起動する (AA追加ダメージ) | 猛火では起動しない |
サンファイアイージス | 起動しない | 猛火でも、 最大スタック時のAA追加ダメージ(発火) でも起動しない |
ナイトハーベスター | 起動しない | |
エバーフロスト | 起動する | |
ヘクステックロケットベルト | 起動する | |
ゴアドリンカー | 起動する | |
ストライドブレーカー | 起動する | |
プローラークロウ | 起動する | |
赤月の刃 | 起動しない | |
ゲイルフォース | 起動する | |
クラーケンスレイヤー | 起動しない | |
ストームレイザー | 起動しない | |
リデンプション | 起動する | |
ウィッツエンド等 Onhit系アイテム | 起動しない |
基本的に発動効果(アクティブ)アイテムで効果が起動し、
それ以外では起動しないという傾向。
にも関わらず、
フロストファイア(+ケミタンク)のAAでは
悪魔の抱擁が起動する。
しかし、サンファイアイージスの
最大スタック時AA追加ダメージ(発火)では
悪魔の抱擁は起動しない。
これがサンファイアではなく
フロストファイアを選ぶ最大の理由。
このビルドが
エコー以外ののAPアサシンでも使えないか調べた。
調査の前提
フロストファイアを"使える"基準として、
以下の条件に当てはまるチャンピオンを探す。
条件:
フロストファイアのアイテム勝率が、
フロストファイアよりピック率の高い全てのミシックよりも高いこと
つまり、メジャーなミシックより
フロストファイアが高勝率ならOK。
オフメタビルドのため、
統計数が少ないことによるブレを防ぐ目的で
データ範囲は30日のものを利用した。
記事執筆時点が12.19終了日なので、
ほぼ12.18から12.19の2パッチが対象。
個人的な見解だが、対象統計数が1000を超えると
ブレはかなり抑えられる。
フロストファイアのピック率(%)が低くても、
データ数が1000を超えていればある程度信頼できる。
なお、"APアサシン"の定義は完全に独断。
フロストファイアを"使える"APアサシン
エコー
きっかけになったエコー。
今回の調査では最もピック率が良く、
わかりやすく成功している。
タンクエコーは
サモリフでたまに試されることも影響していそう。
フィズ
チャンピオン勝率自体が低いため
あまり派手な数字ではない。
が、ピック率1.39%、統計数4000で
ナイトハーベスターより勝率が約1.5%高いのは
かなりの好成績。
アカリ
サンファイア&ケミタンクも結果を残している。
ピック率は低いものの、
フロストファイアは勝率上で圧倒。
チャンピオン勝率の48.30%とは
実に9%以上の差がある。
ダイアナ
ほぼタンク化しているダイアナも、
フロストファイアの方が勝率では上。
"APアサシン"かどうか判断が分かれる所だろうが、
ビルド的にはナッシャーやゾーニャもよく積むことから
ひとまず対象とした。
カタリナ
Onhitが利用できるため
ビルドがかなり多様。
いずれも好成績ではあるが
フロストファイアはやはり高勝率。
フロストファイアを"使えない"APアサシン
シャコ
イブリン
エリス
まだ惜しい方だが、
これならAPで良い。
ルブラン
なんとなく使えそうだが、
実際は厳し目の結果。
調査まとめ
フロストファイアを"使える"APアサシン
- エコー
- フィズ
- アカリ
- ダイアナ
- カタリナ
いずれのチャンピオンも、
フロストファイア選択時には
悪魔の抱擁のピック率&勝率が非常に高い。
やはりほぼセット運用。
また、以下のような特徴があった。
- エコー、フィズ、ダイアナは
フィンブルウィンターと併用することが多く、
不死者の握撃を選択する - アカリ、カタリナは
タイタンハイドラと併用することが多く、
征服者を選択する
APビルドに進む場合、
5体ともナイトハーベスターが有力になっている。
現在のARAMではHPが重視される傾向にあり、
12.11~12.12でスキルヘイストが増加して以降
ナイトハーベスターはARAMで好成績を残している。
だが、例えばチームダメージが充分すぎるほど高い場合や、
味方の構成が柔らかすぎる場合などには
フロストファイアビルドを選ぶ余地は充分にある。
フロストファイアを"使えない"APアサシン
- シャコ
- イブリン
- エリス
- ルブラン
"使える"APアサシンとの差を考えた時に、
まず浮かぶのは本人の耐久力。
"使える"側はいずれも
- シールド
- ダメージ軽減
- 回復(征服者含む)
等を持っていて、
素の耐久力が(アサシンとしては)高い方。
チャンピオン自体の耐久力がある程度無いなら、
無理せずAPに寄せた方が良い。
発展
ケミタンクじゃダメなのか?
フロストファイアと同じく、
悪魔の抱擁がAAでAoE起動する。
2800G、スロウ、
MS補助、ミシックボーナスのヘイストなど
APアサシンには嬉しい要素ばかりで、
ケミタンクでもイケそう。
答えは、
ケミタンクも使えるが、
フロストファイアの方が強い。
フロストファイアが"使える"側のAPアサシンは
総じてケミタンクの勝率も高かったが、
フロストファイアには及ばなかった。
ケミタンクのネックは、
発動効果のCD90秒。
これがARAMでは長すぎて、
通常はゲームのテンポについていけない。
逆に、それ以外の面は概ね問題ない。
例えば極端にRのCDが長い
超オールイン構成になった場合などは
ケミタンクを選ぶのも面白いかもしれない。
ADアサシンは使えない?
使えない。
ビルドの核を
フロストファイア-悪魔の抱擁間のシナジーに依存している。
実際はほぼ悪魔の抱擁ビルドと言ってもいい。
悪魔の抱擁が消えれば恐らく消滅するビルド。
悪魔の抱擁が使えないならこのビルドは使えない。
トリンダメアは?
使える。
トリンダメアのEは80%APという
高めのAPレシオがあり、
悪魔の抱擁自体のAPも一応活かせる。
Qの回復量にもAPレシオがある。
統計数があまりに少なすぎてデータとしては心許ないが、
概ねどのパッチでも勝率自体はよい。
ただし、
・自身の耐久力が整い
・相手のHPが高め
・魔法防御も低い
こういう状況に限る。
Eしかダメージ面のAPレシオがないため、
あくまで終盤の補助的な採用。
APレシオを持っている
通常のタンクがフロストファイア&悪魔の抱擁を
運用する時に近いイメージ。
その他のAPチャンピオン
- ウディア
- タムケンチ
- マルファイト
- ヌヌ
- グラガス
こういったタンクでの悪魔の抱擁が強いのは当たり前なので、
それ以外のチャンピオン。
カサディン
先程のアサシン達とは
異なる運用でオフメタビルドがある。
- フロストファイアガントレット
- フィンブルウィンター
- フローズンハート
これでRのマナレシオを頼りに
ダメージを出すビルド。
悪魔の抱擁はこの後に積む。
が、リフトメーカーが好成績なので
基本はそちらで良いだろう。
モルデカイザー
元々のビルドで
悪魔の抱擁を採用するタイプ。
相性が悪いはずもなく、APよりもタンクの方が強い。
バード
オフメタが豊富なバード。
勝率54%以上のアイテムでどれが最強か?
というのは試合状況によるだろうが、
フロストファイアも一線級であることはほぼ間違いない。
- フロストファイアガントレット
- ワーモグアーマー
- 自然の力
などと進んでいく、ほぼ完全なタンクビルド。
RFCや悪魔の抱擁も高勝率で挟まれる。
まとめ
- フロストファイア&悪魔の抱擁のビルドが強い
- サステインを持つAPアサシンはフロストファイアを選べる
- その他のAPも悪魔の抱擁を使えるならフロストファイアとのシナジーあり
フロストファイアの記事だったが、
結局は悪魔の抱擁が強すぎるという結果に落ち着いた。
悪魔の抱擁は12.20でHPがややAPに寄ったが、
ARAM的にはAPもダメージ出力に寄与するため
ビルドの根幹が崩れるようなものではない。
よって、ナーフとしては僅かなものだと思われる。
チームの耐久力に不安がある場合、
悪魔の抱擁とフロストファイアで硬めのビルドを
選択肢に残しておいた方がよい。