考察・雑記

王剣サンファイアについての解説-ダメージの出るタンクは集団戦で最強

現在流行りの王剣サンファイアビルド。
ARAMでは以前から存在したオフメタビルドの亜種で、
主にファイター系で利用可能。

パッチ12.14での調整

サンファイアイージス

「猛火」のダメージ
12~30(チャンピオンレベルに応じて)(+増加体力の1%) ⇒ 15(+増加体力の1.75%)

王剣サンファイアへのナーフ。
基礎ダメージが増加体力レシオへ移動。

レベル18時の旧サンファイアのダメージを超えるためには
増加体力2000以上が必要になる。

増加体力2000
旧サンファイア:+1%=+20
→30+20=50ダメージ
新サンファイア:+1.75%=+35
→15+35=50ダメージ

仮にレベルアップごとの体力100のチャンピオンで考えると、
Lv11+900体力で旧サンファイアの最大ダメージを上回る。
→つまり、Lv11+サンファイア(450+50)+タイタンハイドラ(500)くらい。

王剣+サンファイア時のダメージは減少したが、
王剣+サンファイア+タンクアイテム時のダメージは増加した。

王剣→サンファイア→デスダンス
と向かうサモリフ勢には大きなナーフ。

だが、タンクでも自動的にゴールドが貯まり
3コアまで到達できるARAMでは致命的な調整ではない

サードアイテムでタイタンハイドラを積めば
むしろ以前よりもダメージが出る。

よって終盤のダメージが増加し、
有利に働く可能性まである。

また、超成長のバリューが高まった。
対抗馬の気迫がナーフされたこともあり、
サンファイア選択時には超成長が安定になりそう。

王剣サンファイアとは

  • ヨネ
  • ヤスオ

主にこの2体をきっかけに使われ始めたビルド。
現在は他にも様々なファイターで試されている。

スカーミッシャーも混ざっているが、
ここでは広義の"ファイター"。

ファイターでルインドキングブレードから積み、
ミシックでサンファイアイージスを選択する。

サモリフの試合においては、

  • レーン戦段階からヴァンパイアセプターによる
    サステインを得られること 
  • 王剣の割合ダメージにより
    最低限のダメージを出せること
  • サンファイア完成時に無理なイニシエートや
    前のめりな立ち位置が安定すること

この3点が強み。

環境に出てきた理由は、
LoL2.0の耐久力アップデートに対して
王剣の割合ダメージが強く出られたから。

ARAMにおける王剣サンファイア

ARAMでの王剣サンファイアの強みは、
単純化してまとめると

  • ゴアドリンカー/ディヴァインサンダラーの
    ファイターに殴り勝てる
  • 集団戦で即死しない耐久力を得られる
  • 対タンクでダメージを出せる

この3点。

主なファイターの統計(12.13現在)を見ながら
理由を解説していく。

王剣サンファイアが強いチャンピオン

王剣→サンファイアの順で積み、
ピック率1位のミシックと
互角以上の勝率を出すチャンピオン。

  • フィオラ
  • イレリア
  • ヤスオ
  • ウーコン
  • カミール
  • マスターイー
  • レク=サイ
  • ナー

王剣のOnhitを活かすための
AAやASに関わるスキルを持ち、
耐久力にやや不安がある
ファイター達が並んだ。

サンファイア先なら機能するチャンピオン

王剣→サンファイアではなく
サンファイア→王剣の順番なら
機能するチャンピオン。

  • レネクトン
  • クレッド
  • セト
  • トランドル
  • オラフ
  • ワーウィック
  • ベル=ヴェス
  • トリンダメア

あくまでタンク能力が優先のチャンピオン達。
自身の耐久力を確保した上で
王剣を積むのであれば機能する。

王剣サンファイアが弱いチャンピオン

王剣サンファイアよりも
高勝率のビルドがあるチャンピオン。

  • ダリウス(サンファイアは◎/王剣が×)
  • エイトロックス(赤月が強い)
  • リヴェン(サンファイアは◎/王剣が×)
  • ヘカリム(サンファイアは◎/王剣が×)
  • ヴィエゴ(ディヴァインが強い)
  • イラオイ(ディヴァインが強い)
  • レンガー(ディヴァインが強い)
  • パンテオン(赤月が強い)
  • シン・ジャオ(赤月が強い)
  • ヨネ(イモシが強い)
  • ジャックス(ディヴァインが強い)
  • ウディア(サンファイアは◎/王剣が×)
  • リーシン(赤月が強い)
  • ヨリック(ディヴァインが強い)
  • ガレン(サンファイアは◎王剣が×)
  • ノクターン(サンファイアは◎/王剣が×)

スキルファイター系は王剣サンファイアは難しい。

意外なのはヨネで、サモリフに比べ
Critビルドとの差が激しかった。

ARAMのヨネはマップ形状を活かした
Rからのバースト力を高めた方が
強いためだと考えられる。

王剣サンファイアはなぜ強い?

ファイターであれば、
純粋に武器を積んで殴り合いの性能
高めた方がよいような気もする。

なぜレーン戦があるサモリフだけでなく、
集団戦特化のARAMでも王剣サンファイアが強いのか?

以下で順を追って解説する。

ファイターのサンファイア

ARAMにおいては、以前から
ファイターのサンファイアビルド
オフメタながら強力なピックだった。

ファイターの強みとは

そもそもサモリフでのファイターの強みとは、

  • 1v1の強さを活かしてレーン戦に勝つ
  • レベル差・装備差を生み出す
  • 圧倒的なダメージを出しつつ
    フロントも張ってキャリー

この3ステップにより成り立っている。

だが、レーン戦のないARAMにおいては
レベル差・装備差を生み出すことが不可能に近く、
このプランが成立しない。

ARAMでは大量の経験値とゴールドが
自動的に供給される。
レベル差や装備差は
集団戦の結果でしか生まれず、
自分一人で意図的に作ることはできない。

結果、集団戦になっても
ダメージ・耐久どちらも足りず
安定した活躍をするのは難しいのが
ARAMのファイターが陥りがちな問題。

ファイターのサンファイアビルド

これを解消するため、サンファイアを積んで
集団戦用の耐久力を上げるファイター
のビルドが
ARAMには12.9以前から少数存在していた。

  • トリンダメア
  • ヤスオ
  • マスターイー
  • オラフ

上記のようなチャンピオンで、

  • サンファイア
  • タイタンハイドラ
  • ウィッツエンド
  • デスダンス

等を積むビルド。

ダメージ出力はタイタンハイドラやウィッツエンドで補い、
タンクしながら相手キャリー1人を捕まえて
キルプレッシャーを与える
、というコンセプトだった。

ただ、チーム全体としてダメージ不足に陥ることも多く、
その他の味方がDPSを出して
キャリーできることが前提のビルドでもあった。

ディヴァインサンダラーでのオフタンクビルド

変型で、ディヴァインサンダラーから
自然の力やタイタンハイドラなどに
向かうビルドも存在していた。

こちらの方がディヴァインにより
ダメージは出やすいものの、
本来の目的である耐久力において
サンファイアに一歩劣るのが弱点だった。

全てを解決する王剣サンファイア

  • サンファイアビルドに不足していた
    ダメージ出力
  • ディヴァインビルドに不足していた
    耐久力

王剣サンファイアは
上記の2点を解消する完全なビルドとして
ARAMでもOPになりつつある。

特にメレー同士の殴り合いに強くなり、

  • ディヴァインサンダラー
  • ゴアドリンカー
  • 王剣なしのバミシンダー系

この3種のメレーチャンピオンに対して
ほぼ殴り勝つことができるのが最大の強み。

一部ADCが終盤に選択する、
自然の力やランデュインオーメン、
タイタンハイドラを積んで硬くなる
ビルドに対しても効果的。

なぜ以前は出てこなかったのか?

耐久力アップデート以前は
自身の耐久力も向上させながら
敵キャリーに固定ダメージを与えられる

  • タイタンハイドラ
  • ウィッツエンド

を選んだ方が強力だった。

が、全チャンピオンが硬くなったため

  • ファイター自身の必要耐久が下がった
  • 王剣の割合ダメージが
    敵キャリーにも(相対的に)有効になった

よって王剣を無理なく積めるようになった。

まとめ

ファイターのサンファイアは
ARAMの古典的オフメタビルド。

だが、ここに王剣が加わることによって
より安定したダメージ性能を発揮する。

集団戦ばかりのARAMにおいては
ダメージの出せるタンクが最強、
という理論を体現したようなビルド。

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